Design for Tokyo’s Vulnerability –江東区事前復興デザイン–
趣旨 Purpose
OVID-19によって高密度・高集積型の従前の東京の都市構造は大きく揺らぐなか、2040年に向けて私たちは、今どのような都市像を未来に向けて東京で描けるだろうか。社会基盤・建築・都市の三専攻が連携して開講してきた「復興デザインスタジオ」では、首都直下地震のリスクが高まる中、液状化や高潮、都市型水害、COVID-19といったさまざまな都市リスクの想定の下、避難やリモート化による都市流動の変化に対応した新たな空間像を事前復興プランとして描くことを試みたい。真野洋介氏(東工大/都市計画)による基調講義を参考に、危機に対する都市設計の考え方を整理し、都市リサーチ・分析を下敷きとする具体的で説得力ある建築・都市・社会基盤の提案を目指す。
課題
プログラム Program
フェーズ①:過去の災害・復興事例レビュー/Review of past disaster cases
災害復興において説得力のあるプロセスやデザインを提示するためには、過去の災害復興で浮き彫りにとなった課題、それに対応するための工夫やデザイン等を把握することが重要である。ある都市における災害・復興事例を対象として、都市・建築・土木に関わる空間計画・設計の内容またはプロセスを調査し、プラン・プロセスにおける工夫、課題、知見等を整理し、東京における事前復興・復興デザインへの知見・課題を抽出する。
フェーズ②:災害/計画シナリオの検討と調査・分析/Develop Disaster & Urban Planning Scenarios and Research
江東区を対象とし、発生が想定される(複合)災害シナリオを設定する。また、災害からの(事前)復興を通じて実現したい対象地区の将来ビジョン、あるいは復興のシナリオを検討する。これらと並行し、ビジョン・シナリオの設定や今後のプランニング・デザインにおいて必要であると考えられるエビデンスを得ることを目的として、対象地区の現地調査、データ分析を行う。
フェーズ③:複合災害からの事前復興デザイン/Design for recovery from complex disasters
東京都江東区のある地区(区スケールやより広域的なスケールも可)の事前復興に向けた具体的な社会インフラプランニング、都市計画、建築設計の提案を行う。減災や災害発生直後の応急対応期にとどまらない、復興期の社会基盤・都市・建築デザインにおける(に寄与する)提案を期待したい。
スタッフ
担当教員:⽻藤英二・福田大輔・本田利器・⼤月俊雄・横張真・浦田淳司・萩原拓也・北原麻理奈
TA:小山瑞貴・小関玲奈・小川晴也・植田啓太・谷本実有