2020年度夏学期復興デザインスタジオ江東区・東京2050

課題主旨

COVID-19によって高密度・高集積型の従前の東京の都市構造は大きく揺らぐなか、2050年に向けて私たちは、今どのような都市像を未来に向けて東京で描けるだろうか。社会基盤・建築・都市の三専攻が連携して開講してきた「復興デザインスタジオ」では、首都直下地震のリスクが高まる中、液状化や高潮、COVID-19といったさまざまな都市リスクの想定の下、避難やリモート化による都市流動の変化に対応した新たな空間像を事前復興プランとして描くことを試みたい。

田島芳満(海岸研究者)・千葉学(建築家)・宮城俊作(ランドスケープデザイナー)による「危機の中の都市」をテーマとするキーノートレクチャーを参考に、ハザードに対する都市設計の考え方を整理し、さまざまなデジタルデータを用いた都市リサーチとzoom討議を下敷きとするグループ提案を目指す。

スタジオの経過

2020年3月時点におけるCOVID-19の全国的な感染拡大の状況を踏まえ、with/post 感染症の新しい都市像についても重要な論点とした。三専攻から、計34名の修士生が履修した。COVID-19の影響により対面による実施を中止し、全プログラム(グループワーク、レクチャー、エスキース等)をZoomやSlack、Google drive等のデジタルツールを利用して実施することとなった。

スタジオは2020年4月6日に、宮城俊作教授(都市工・ランドスケープデザイン)によるオンラインレクチャー「個別解としての復興デザイン」からスタートした。全体を①COVID-19による都市活動の変化の考察、②過去の災害復興レビュー(成果は巻末に掲載)、③東京2050・事前復興デザインの3パートに分け、各パートで成果発表を行った。また、現地調査が困難であったことから、5月7日に江東区のまちづくりに関わる、小林秀樹氏(江東区地下鉄8号線事業推進担当課長)、落合庸人氏(落合街づくりコーディネート代表取締役)、宮原夢未氏(清水建設株式会社豊洲スマートシティ推進室)、小山壽久氏(豊洲5丁目マンション自治会会長)にご参加いただき、オンラインレクチャー及びヒアリングを実施した。

また、特別レクチャー・エスキースとして、田島芳満教授(社会基盤・海岸工学)、千葉学教授(建築・建築設計)を招いた。

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